雪だるまat 2006 01/22 23:37
豪雪地帯のニュースをはらはら眺めながら、 この辺りは本当に降らないと思っていたが、 昨日は一日、ちらちら雪模様だった。
買い物に出ようと玄関ドアを開けると、 マンションの下のアスファルト敷きの駐車場から、 はしゃぎまわる子供の声がしていた。
雪解けの様子を見ようと 4階の通路から駐車場を見下ろすと、 小学校二年生くらいの背丈の、雪だるまができている。
どれどれ、と、凍って滑るコンクリートの階段を降り、 雪だるま見物に行った。
てっきり昨日のこどもたちが作ったのかと思ったが、 創造主はあまり熱心な雪だるま作家ではないらしく、 除雪を兼ねて適当に丸め、ジャマだから重ねました、 という作風だった。
顔はのっぺらぼう、でも、なぜか、 しなびた長ネギが両腕の代わりに差してある。
わたしが大学を受験する年、 この辺りでは珍しい量の積雪があった。
翌日は入学試験という日に、真っ白なぼた雪が、 こんこんと降り、ふかふかと積もった。
風邪をひいては、と言う母をなだめて、 家の前の坂道を何度か往復して、 自分の背丈と同じくらいの雪だるまをつくった。 (ついでに、まじめに雪かきもした)
鼻とほっぺたとおでこと指とをまっかっかにした、 いい年の娘を呆れ顔で玄関で迎えた母は、 みかんをふたつ持っていた。
「・・・これを眼にしなさい。」
雪でできてたって、だるまはだるまなんだから、 明日の入試を考えたら両目を入れときなさい、と。
昨日からセンター試験だったみたいですね。 あちこちに立つ雪だるまのご利益がありますように。
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